24歳を迎えました。
気づいたら24歳になってしまいました!
わーい!
最近すごい毎日充実してて楽しいです。頑張れている気がします。
これまで
この写真にあるような経験をしてきました!
SecHack365とFULLERでのアルバイトは自分の中でもとてもいい経験ができたかなと思っています。
幸運なことに海外への派遣も何度か行かせてもらい、いい経験が出来、今に活きています。
就活?
正直、就活という就活をちゃんとしてはいませんでしたが、
- ヤフー
- サイバーエージェント
- DMM.com
- ドワンゴ
から内定をいただくことができ、本当に悩んだのですがヤフーに行くことにしました。
ここら辺も詳しく書くことが出来たら書きます💪
来年度からは一応東京に行くことになるのかな?
現在とこれから
今何をしているのかというと、大学院で毎日研究しながら、起業に向けた準備をしています。
7月に起業します。
やっと思い描いていた世界を作っていく覚悟を持つことができました。
毎日睡眠以外の時間突っ走ってます💪(睡眠を削ることはしていません。笑)
来年はヤフーで働きながら自分の会社を動かしていくことになるのかな?
忙しさは今とあんまり変わらなそう(笑)
世の中には、「ゴールピープル」と「リバーピープル」という2種類の人間がいるそうです。
「ゴールピープル」とは、登る山を決めて、目標を持って駆け抜けていく人間。
「リバーピープル」とは、目の前のやるべきことに対して全力で駆け抜けていく人間。
僕はリバーピープル気質らしい。目標がないわけではないですが、登る山を完全に決めているわけではないと思っています。
小さい支流もやがて大河となって町に辿り着きます。今は小さくても目の前のやるべきことをしっかりこなしていき、大河になります。
少しでも応援していただける方は、よろしくお願いします!🙇♂️
『日本酒学』第8回 ー新潟大学ー
新潟大学で開講されている『日本酒学』の第8回です。
本日から、新潟大学では第2タームに入り、一応授業名も日本酒学A-2となっています。
第7回の記事はこちらをご覧ください。
今回のテーマは
『日本酒と食 ~フードペアリングの官能と科学~ 』
お話がとても面白く、ユーモアいっぱいで楽しく聞けました。ありがとうございました🙇♂️
目次
フードペアリング
そもそもフードペアリングとは、その名前の通り料理とお酒をどう合わせるかといったお話です。
近年、インバウンド(日本への海外からの旅行者)が多くなってきています。そのため、日本酒の人気も上がり、料亭等では半分ぐらいが外国人ということもよくあるそうです。
観光だけでなくても、日本 × 海外 と お酒 × 料理の様々な組み合わせがあるが考えられます。食文化が多様になったおかげでもあります。
それぞれの食や酒には伝統や文化はありますが、その中で色々な組み合わせが出来るようになってきて、どのように味わい、嗜むのかが大切になってきました。
今後更に国際化が進む上で、重要になってくるテーマではないでしょうか。
今回は、こんな感じでメリハリ無く語っていく感じになりそう。。
読みにくかったらすみませんm(._.)m
様々なお酒や料理が出てくると、「酒が変わるべきか料理が変わるべきか」といった話が出てきますが、どっちらも変わる必要はないと思います。
マリアージュ
ペアリングをワイン用語で言うとマリアージュです。
なんだか聞いたことありますね。
どのように料理とワインを合わせるかといった知識が必要になってきます。
そうです。
ワインの場合、料理にお酒をピンポイントで合わせていきます。
だからこそ、ワインに対する多種多様な知識が必要で、ソムリエという職業がうまれました。
それに比べ、日本酒はどんな料理にも合います。
「合う」
- 個性的な料理に対し、個性的なワインが、お互いの良さを引き出し、新たな美味しさを作り出す。
- 料理のくせをいったんワインが引き受けて、ワインの柔らかい香りを引き出す。
- 触りを一旦なくす。
- ガチガチにぶつけて、さらに高みを目指す。
こんなところでしょうか。
日本酒の「合う」。これを言語化していきます。
- どんな料理にも合い、料理をいささかも邪魔することなくその余韻を上品に消していく感じ。
この一言でもう分かると思います。ペアリングの発想がワインと全く違います。
講師の方は、結婚観とも似ていると言ってました(笑)
詳細はご想像にお任せします(笑)
ペアリング作法の違い
作法の違いは、酒の香気成分の多彩さに起因します。
これはワインにはできない得意技で、下記のような日本料理のコンセプトに合致します。
- 素材を活かす料理
- ダシの旨味による穏やかな調和
- 強い酸味や甘味には負ける
- 生の魚介類の風味が豊か
日本では、「生」の格式が高く。日本人は素材をできれば「生」で食べたいと思っています。
海外での料理と日本料理の違いとして、「ダシから素材を探す」というものが挙げられます。
普通は素材が先にあり、その素材に合う味を選んでいくという流れが普通ですよね。日本人は逆の発想ですね。
日本食は、ダシは同じだけど、素材で味が変わってくるという料理が多いです。
そういう料理を活かすのが日本酒です。
海外でも日本酒が飲まれることが多くなってきています。輸出量も毎年増加していますしね。しかしながら日本酒がどうしてもワンポイントで使われてしまっています。
日本酒のマリアージュの作法そのものを輸出すべきですね。ピンポイントの代替で持っていく方ではないですね。
ワインの代替ではなく、日本酒のマリアージュの世界を発信する必要があります。
実際に、フランス料理と日本酒はめちゃめちゃ合うそうです。
むしろ、前菜はシャンパンより日本酒の方が合うそうです。キャビアに合わせるためにわざと発泡性のシャンパンで合わせていますが、ちょっと無理矢理感があるそう。(両方そんなに食べたり飲んだりしたことないから分からない。笑)
しかしながら、前菜で日本酒を使いたいが、日本酒が安すぎて出せないそうです。
「0をもう一つ増やしてくれ」とよく言われるそうです。
日本酒安すぎ問題はよく挙がってきますね。
鍵となる匂い
ペアリングの鍵は匂いにあります。
舌にあるレセプター
- 甘味 1種
- うま味 1種
- 塩味 1種
- 苦味 25種〜
- 酸味 1種
このように人間の舌にはレセプターが苦味以外、基本1種類しかありません。
それに比べて匂いは396種類のレセプターがあります。そのため、味の解像度が高いです。
味覚より嗅覚の方が味を感じるに当たって大切です。
味だと思っているのは、実は口から鼻に抜ける気体で、私たちは基本それを味わっています。
器官的には2種類あります。
- オルトネーザル 揮発性の匂いを感じる。外の匂い。
- レトロネーザル 食べ物の匂いに特化している。
鼻の中でも、後ろ側についているレトロネーザルで味を感じています。
「味の記憶は匂いの記憶」これ覚えておいてください。笑
本場の味、おふくろの味とかも全部実は匂いの記憶なんです。
鼻をつまんでチョコレートを食べて、途中で手を離すと一気に甘くなるみたいです。今度やってみます。
そして難しいのは、味は5種類しかないので簡単に言葉にできますが、匂いの記憶は言葉にできないというという点です。
だからこそ、ソムリエは無理やり言葉を作っています。「馬小屋の匂い」「昼間の猫の匂い」など、意味の分からない様な言葉で想像させるそうです。笑
確かになんとなく想像し易くはなった気がします。笑
日本酒やワインに含まれる匂いの存在量は味よりも全然少ないです。
だからこそ、香料会社でも人の嗅覚で測っているそうです。
香料会社の方は、匂いを分解をする癖がついちゃっているそうです(笑)
匂いはA + B が AB にならずに全く違う C になってしまいます。だからこそ難しいです。
匂い成分は、8個ぐらいのレセプターの組み合わせで感じます。違う匂いを、同じレセプターで共有しちゃっている匂いもあるからこそ、取り合いや弾き合いが起こります。
魚の刺身で考えると、魚の生臭さと、日本酒の香気成分を同じレセプターで感受させることによって生臭さを軽減することができます。
世代による変化
世代によってペアリングが変わっていのではないかという考えがあります。
20、30代の人はワインでも日本酒でも30代以上の人と「味わい」が変わっています。
おいしさを細分化すると
- 生理的
- やみつき(報酬効果)
- 食文化
- 情報
に分けることができます。
若い人は「情報」によっても変わってくることがあるそうです。
また、日本酒の味覚のキーワードが「甘口」になってきている。昔は「淡麗辛口」でした。
この様なことから、初めて若い世代が主体的に飲み始めたということが言えるのではないのでしょうか。
昔と飲み方も変わっています。だからこそ。昔の尺度では測れなくなっています。
次の時代のお酒の飲み方を若い世代が提案していかないといけません。
このタイミングは、日本酒が日本におけるお酒のメインのお酒に返り咲きするチャンスなのかもしれません。
これから、お酒の新しい時代の幕開けかもしれませんね。
さいごに
今回は食と酒に関する内容でした。
なかなか面白かったです。
具体的に◯◯と日本酒が合うみたいなものを聞けると思っていましたが、日本酒はなんでも合うんですね。具体例など一つも出てこなかったです。笑
匂いのお話は知らなかったので勉強になりました!
淡麗辛口や甘口で合う料理は流石に違うので、自分にあった料理と日本酒の組み合わせを探していきたいなと思いました。
こんなに日本酒に関するブログを書いていますが、執筆初めの頃は正直日本酒が苦手でした。
色々な種類を飲むにつれて、好んで飲めるようになりました✨やったー🍶
楽しみが一つ増えたとさ。😎
今回もお読みいただきありがとうございます。
次回もお楽しみください!
第9回の記事はこちらです!
『日本酒学』第7回 ー新潟大学ー
新潟大学で開講されている『日本酒学』の第7回です。
第6回の記事はこちらをご覧ください。
今回のテーマは
『日本酒と料亭・花街の文化』
講師の方は、新潟大学工学部建築学科の教授である岡崎篤行さんです。
目次
日本酒、和食、料亭
料亭は、日本酒にとってとても大切な存在です。
みなさんご存知の通り、お座敷という、料亭に芸者を呼ぶ文化があります。
そもそもなぜ料亭が日本酒にとって大切なのでしょうか?
ワインといえばフレンチレストランで飲むのが一番正式な場所であるように、日本酒を飲むのに、一番正式な場所が料亭なのです。
今の時代だからこそ居酒屋や飲食店で普通に飲むようになっていますが、感覚的にはなんとなく分かると思います。
料亭で会席料理を食べながら日本酒を飲むのが正式な飲み方なんです。
この後のお話で、料亭、花街、日本酒が繋がってきます。
- 料亭 = 芸者さんを呼ぶ場所
- 料亭 = 日本酒を飲む場所
この概念しっかり持っておくべきですね。
料亭
そもそも正式に飲むとはなんでしょう?
料亭では、テーブルは漆塗りであるところが多いため、お皿は引っ張っちゃダメで持ち上げるものでした。
杯洗という、水が入っている四角い箱の様なものであったり、袴というとっくりの入れ物もありました。これも、テーブルが高価なものだったので、なるべく直接置かないためにこういったものを用意していました。
ここらへんは 料亭での、日本食を食べる際のマナーの知識が必要となってくると思います。
しかしながら、こういった料亭マナーに関する物でさえ、お客さん側が使い方を知らないため、最近では料亭ですら出てきません。
日本人は洋食のテーブルマナーは学びますが、日本食のテーブルマナーの方は全然学びません。
むしろこっちをしっかり学んだ方がいいですよね。日本の伝統としても大切なことだと思います。
和食
和食とは、日本人の伝統的な食文化のことで、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。
- 多様で新鮮な食材
- 栄養バランス
- 自然や季節の表現
- 年中行事との関わり
この様な要素が入っています。
会席料理
料亭で食べる料理のことで、本膳料理に次ぐ、正当な日本料理の形式です。
一汁三菜(お吸い物・刺身・焼き物・煮物)を基本としていて、お通し(八寸)、揚げ物、蒸し物、和え物、酢の物などの酒肴が加わります。(コース料理)
最後は飯、味噌汁、香の物、水菓子(果物)などが出てくることが多いです。
私たちの生活で、毎日3食しっかり和食を食べている人はほとんどいないのではないでしょうか。いかに私たち日本人が日本文化を分からなくなってしまっているのかを自覚しないといけないですね。
そもそも、和食が文化財になっているということは、当たり前じゃなくなってしまった証拠でもあります。
日本人も日本文化を学ばないといけないですね。滅ぼそうとは思ってないけど、自然と滅んでいってしまっているのが現状なので、努力して残していかないといけないです。
今、日本文化をしっかりと残すことができるのは、芸者さんだけだそうです。
料亭
主に日本料理を出す高級飲食店、料理屋のことで、宴会、企業の接待、慶事、法事等に使われることが多いです。大広間と個室があり、日本庭園があったりするのが特徴です。
新潟だと、古町に「鍋茶屋」という料亭があるそうです。今度行ってみたいですね。やはり値段が高いイメージを持ってしまっていますが。
みなさん行ったことありますか?地方だと結構行く文化や風潮が残っていることが多いそうです。
料亭は、芸妓を呼べる場所でもあり、昔は多様な機能を持っていて、他にこういった場所がなかったため、色々なものが料亭に集まっていました。
例えば、現代のレストラン、ホテル(宴会場)、結婚式場、会議室、教室、カラオケ、スナックとかです。
花街・芸妓とは何か
花街
「かがい」と読みます。(私は「まなまち」って呼んでいたので一応書いておきます。笑)
昔の広義の意味では、遊郭、遊女屋、芸者屋が集まっている地域といった意味ですが、最近では芸者を呼べる料亭や茶屋が集まる都市の一画という意味で使われることが多いです。
温泉街は花街とは言わないそうです。
料亭と茶屋
花街は、「茶屋街」もしくは「料亭街」を指しています。
料亭とは、板前を抱え、自前の料理を提供しているお店のことで、茶屋は板前を持たず料理は仕出しをし、通常大広間はなく個室のみの場合が多いです。
料亭は現在でも全国にありますが、茶屋は、金沢や京都などのみに残っています。
芸妓とは何か
職能としては、「おもてなし」と「芸能」です。
◯◯芸とは、舞踊や唄、和楽器、茶道、俳句などのことを指しています。
特に日本舞踊が根幹で、年に1度、芸者衆総出演の日本舞踊公演をやっていることが多いです。これを、「◯◯をどり」と言います。全国的にやっているところは多いですが、毎年しっかり開催できているのは福岡と新潟と金沢だけだそうです。
新潟には、「ふるまち新潟をどり」があり、今年も9月8日に行われます。私も行ってみようかな。
ここで、芸妓(げいぎ)の呼称に関して書いておきます。
「芸妓」とは芸者のことで、「舞妓」とは出たての若い芸妓のことで、賃金が半分ぐらいだったことからも、半玉とも呼ばれていたそうです。
- 地方(じかた)
伴奏(唄、三味線)をする人のこと
- 立方(たちかた)
踊り手
日本で芸妓を生業にしている人の多くは、個人事業主としてやっていることが多いそうです。
しかし、新潟県の古町芸妓は株式会社としてやっています。そのため、留袖さんや振袖さんのこともまとめて社員柳都さんと呼ぶそうです。というのも、柳都振興株式会社という会社が運営しているからです。
会社が運営しているからこそ、休みがしっかりあったり、産休を取れたりと、いいことが多いそう。毎年「にいがた古町をどり」開催出来てるのも、会社のおかげ💪
そもそも、新潟は昔「柳都」と呼ばれていたそうです。
「りゅうと」、、どこかで聞いたことある!と思っていましたが、バスのSuicaみたいなものが「りゅーと」だったり、新潟市民芸術文化会館の名前が「りゅーとぴあ」だったりします。しっかり身近な存在だったんですね(笑)
(新潟の人しか分からないやつ。笑)
花街の現代的意義
昔は誰もがやっていた事でしたが、それが時代とともに変わってきました。
だからこそそこに価値が生まれ、特別になものになりました。
「あらゆる日本の伝統文化を包括的に継承する唯一のシステム」
全てにおいて文化資源としての花街となっています。日本において、最後の純和風空間となっていて、貴重な地元文化も垣間見ることができます。
方言、民謡、地元作家の書画、郷土料理などなど、文化遺産(観光資源)としても重要なものです。市民全体で継承していくことが大切ですね。
まちのシンボルとしての芸妓であるべきです。
全国にある主な現役花街は約50箇所ほどあります。有名なのが京都五花街(祇園甲部、祇園東、宮川町、上七軒、先斗町)と、東京六花街(新橋、赤坂、神楽坂、浅草、向島、芳町)です。後は、金沢三茶街も有名ですね。
大都市の花街の多くは戦争の空爆で消失してしまい、空襲を受けていない主な花街は京都、金沢(茶屋街)そして新潟(料亭街)だけです。戦前のまま残っている料亭街は新潟だけなんですね。貴重です✨
柳都カフェという、平日のひとときだけ「和」を感じることができるカフェがあるそうです。こちらも今度行ってみないと🏃♂️
参考文献として、「おもてなし学入門 和宴の文化と知識」がほぼ唯一の文献らしいです。興味が出た方は是非読んでみてください。
おわりに
今回は日本酒にまつわる文化から、日本の伝統に関してを学べました。
日本酒に関してのトッピクはそこまで出てないですが、関連する重要なお話です。
日本文化をしっかり知って、日本という国を改めて勉強する必要が自分にはあるなと思いました。おいしく日本酒を飲むためにも、しっかり勉強していきたいです。
日本酒を学ぼうと思ってこの講義を聴くことにしましたが、気づいたら日本そのものの魅力も勉強できているし、興味もいっぱい湧いてきています。
本当にいい講義ですね。「和」を大切にしていきたいです。
今回で、日本酒学AⅠの講義は最後となります。
来週はテストがあるそうです。頑張ってください💪
今回もお読みいただきありがとうございました😊
日本酒学AⅡの講義で会いましょう🙃
第8回の記事はこちらです!
『日本酒学』第6回 ー新潟大学ー
新潟大学で開講されている『日本酒学』の第6回です。
新潟大学の図書館にはこの様なブースが入り口に常設されています。
県内酒蔵の日本酒が置いてあります🍶
これ見ただけで嬉しい人は多いはず!
第5回の記事はこちらをご覧ください。
今回のテーマは
『日本酒の歴史』
講師の方は、酒類総合研究所の理事長である後藤奈美さんです。
目次
前回も、地域性ということで歴史に関するお話が多かったですが、 今回はしっかりとした歴史のお話です。
古代
日本酒の誕生に関するお話です。
日本酒の発祥や、どの時代からお酒がどの様に作られていたかは、書物を参考にするしかないため、お酒に関する記述があったものを遡っていきます。
みなさん知っての通り、縄文時代になり稲作が始まります。
神話のお話ですが、スサノオノミコトが「八塩折(やしおり)の酒」をヤマタノオロチに飲ませ、酔わせて退治したとの記録があったそうです。
魏志倭人伝を参考にすると、邪馬台国や卑弥呼といったキーワードと一緒に、お酒(どのようなお酒かは不明)を飲んでいたとの記載があるそうです。
古事記の記録に、お酒を「献上」したといった記載があり、また「酔う」といった記載もあり、この頃から飲まれていたことは、はっきり分かります。しかしながら、献上品としてのお酒であることが多く、庶民は飲めるものではありませんでした。
この時飲まれていたお酒は、朝鮮半島から伝わってきたものや、それ以外でも、米と麹から作った甘酒なようなものが多かったそう。イメージとして、今と違ってどろっとしているイメージのお酒です。
大隅国風土記に、口噛み酒に関する記述があります。唾液中の唾液アミラーゼと、野生の微生物で発酵してお酒になるそう。
「君の名は」にも出てきましたよね。すごい初期のお酒ですね。
干し飯が水に濡れてカビが生えたので、酒を造った。
という記述があるそうです。
この時代から、「カビが生える」→「酒を造ろう」という知識が浸透していたということが分かります。普通なら、 「カビが生える」→「捨てよう」ってなりますもんね。
また、このことから口噛み酒とカビ(麹)を使ったお酒が共存していることが分かります。
この時代から朝廷による酒造りが始まっていきます。
万葉集などの歌によくお酒に関する記述も出てきます。
僧坊酒(そうぼうしゅ)という寺院で作られる酒も出てきました。
南都諸白という、麹も掛け米も白米を使う醸造法がよく使われていました。
しかしながらまだ清酒は一部貴族のものです。
中世
鎌倉時代から商業が発展してきます。
酒は米と同等の価値のある商品として流通していきます。
酒の製造と販売ができる、「造り酒屋」という施設ができました。
この時代面白いのが、お酒を禁止したり制限したりとの発想が生まれてことかなと思います。
鎌倉幕府は酒の製造・売買を禁止しましたが、朝廷は酒屋を認めて「壺銭」を徴収しました。今でいう酒税ですね。
室町時代になると酒屋は増え、酒造業が急成長してきました。
僧坊酒の名声はさらに高まります。
元々貴族の飲み物だったので、やはり京都でしか広がっていませんでしたが、この頃になると京都以外にも酒屋は広がっていきます。
幕府は、米価の高騰を抑えるために酒造りを制限しました。制限しないと、庶民が米を食べることができなくなり、飢えてしまうからです。
酒造技術は日々進歩していき、この頃から「段仕込み」や「火入れ」により加熱殺菌が出来るようになりました。清酒の原型がほぼ出来上がりました。
寺院勢力が衰退するとともに、僧坊酒も衰退し、酒造りは各地の造り酒屋へと広がっていきます。
精米技術が未発達だったため、現在の清酒とは少し違ったものだったそう。
この頃からやっと庶民に「片白(掛け米のみが白米)」やにごり酒が残っていきます。
新潟県内最古の造り酒屋はこの頃(1550年頃)創業しました。
近世
今回近世としているのは、江戸時代から昭和時代までです。
江戸時代
各地で名醸地が発達していきます。
設備としてもだんだんと大きく整備されていきます。
この頃は、米年貢が幕府の財源であったため、豊作だと米価が下がり、幕府にとってはあまりよくありませんでした。
そこで、豊作だと酒造りを推奨し、豊作でないときは飢饉にならないために酒造りを抑えるといった、少々ずるい方法で米価を安定させていました。
1837年に山邑太左衛門が宮水を発見します。
酒質が良くなり、水と港に恵まれた灘が酒造りの中心になっていきます。
ここで面白い内容が!
関西(上方)から江戸への酒の輸送(下り物)が行われる様になり、ダメなお酒は送られません。ここから生まれた言葉が、「下らない酒」、「下らない話」。
「くだらない」ってここからうまれたんですね。
江戸時代はさすがに農業の生産性が上がり、武家社会を中心に飲酒が広がってきます。
とはいえ、飲酒はやっぱり特別なものだったそう。
町民は屋台で寿司や蕎麦を食べることはあってもお酒は飲まなかったようです。
この頃から幕府による酒造の統制が行われました。
- 1657年 酒株(酒造株)制度 免許制、酒税
- 1697年 酒株改め(売り上げの5割運上金)
- 1783年〜 天明の飢餓(三分の一造り令)
- 1802年 水害で米価高騰(十分の一役米)
- 1806年 豊作(勝手造り令)
- 1825年 酒造株なしの酒造り禁止
明治時代
1875年に酒株が廃止され、30000場が設立されます。そして酒税の強化が行われます。この当時、国税の3割が酒税でした。
また、醸造技術が科学的に解明されてきて、近代化されてきました。
日清戦争や日露戦争を経て、再現性のある技術をしっかりと作ろうと、酒類総合研究所の前身である国立醸造試験場が設立されます。
後期になり、銘柄のごまかしがなくなり、特別なときにだけとことん飲むようになります。(晩酌として楽しむ)
量り売りも、第二次世界大戦まで続きます。
大正・昭和時代(戦前)
アルコール蒸留技術が向上され、合成清酒が誕生します。
当然精米の技術や酒造技術は高くなってきます。
戦争が続き、米が足りなくなると共に、清酒も減ります。
そこで薄めて売っていました。これは「金魚酒」と呼ばれていました。金魚が泳げてしまうほど薄いという悪口が由来です。
そんなこともあり、1940年にアルコールの濃度の規格が誕生します。
同年、満州国で醪へのアルコール添加試験が行われ、1943年に国内でもアルコール添加が開始されます。
終戦が近づくにつれ、酒類も配給制になります。それに伴い、闇市も増えます。
現代
今回現代としているのは、戦後から平成にかけてです。
戦後、密造酒が横行します。
増醸法(三倍増造)が開始され、だんだんとお酒をしっかり作れる余裕も持て、酒類の配給制が廃止されました。
1950年になると朝鮮戦争による特殊景気によって、密造酒から脱却をすることが出来るようになりました。
造る量と販売力にギャップがあり、未納税取引が増えてきます。
大手清酒メーカーも機械化、ブランド化が進んでいき、地方は特定名称酒を用いた高品質化に進んでいきます。
仕事の変化に伴い日本酒の味が変わってくるのと同じように、飲酒にも変化が起きます。ビールやワイン焼酎などの消費が増えてきます。清酒の消費量は減り、低迷してきます。
また、飲酒が日常化となり、「ありがたみ」がなくなります。
さいごに
清酒の歴史を見てきましたが、今当たり前に飲んでいる日本酒の歴史をしっかりと見ることができ、良かったです。
今回は書ききれなかったものもあるので、是非ご自身でも調べてみると面白いと思います。
昔は日本酒の消費量が本当に多かったんですね。私はビールばっかり飲んでいるので、あまり想像がついていませんでした。
今後、清酒の多様化、輸出等の方面から、日本酒復興の道が切り開いていくことを楽しみにしています。
今回もお読みいただきありがとうございました。
第7回の記事はこちらです!
『日本酒学』第5回 ー新潟大学ー
新潟大学で開講されている『日本酒学』の第5回です。
(新潟の人は分かるかもしれませんが、背景は弥彦神社です⛩)
第4回の記事はこちらをご覧ください。
今回のテーマは
『日本酒の地域性』
講師の方は、先週に引き続き、新潟県醸造試験場の場長である金桶光起さんです。
今週、「全国新酒鑑評会」の結果が出ましたので、こちらも合わせてご覧ください!
目次
今回のお話は、大きく歴史に関するお話がほとんどでした。
私が気になったものを取り上げていきます。
地域性
最初に、『地域性』の結論から。
日本酒にとっての地域性とは
- 水
- 気象
- 原料米
- 人
- 副産物の利用
- 伝統食
が大まかに挙げられます。
水や気候、原料米に関してはこれまで読んでいただいた中でなんとなく皆さんにも分かると思います。
「人」は、昔は出稼ぎとして酒造りをしていたこともあり、地域性が表れていたりします。
「副産物の利用」と「伝統食」に関しては、酒造りを通して出てくるものをどのようにアレンジしていくかや、それを活かした料理等、違いが地域性として表れてきます。
酒造方法は全国ほとんど同じです。地域性が出てくるのは、これらの要因によっての味の変化といってもいいのではないでしょうか。
地域性というより、「酒屋万流」と言い表していました。
簡単に言うと、「蔵癖」ですね(笑)
そもそも、なぜ全国で造り方がほとんど変わらないのでしょうか?
この答えは、昔は税として多くの割合を占めていた酒税をしっかりと取らないといけないため、国としてもしっかりと教育をしてきたからです。
日本酒の歴史
日本酒の歴史も、様々な角度からみることができます。
器(弥生土器)や「魏志倭人伝」や「播磨国風土記」といった書物などから日本酒の歴史をみました。
人類は結構昔からお酒を好んで飲んでいたことが分かり、ちょっとほっこり。
この「播磨国風土記」に、麹カビを使った酒造りに関する最初の記述があるそうです。
個人的に、弥生時代の調理に蒸し器を使っていたところ、蒸した米に麹カビが生え、お酒になっていたというものが面白かったです。(推論話ですが)
たまたまお酒が生まれるという。こういった、なんでこれを人類は食べ始めたのだろという、最初を知るのちょっと興味あります(笑)
また、新潟における酒造りに関してですが、新潟の人は仕事がなくなると西の方に出稼ぎに行き、そこで技術学んできて、新潟で広げていたようです。
地形と名水
日本海側に合った米作りがあるように、日本海側に合った酒造りを新潟は生みだしてきました。新潟にも県の名水は62ヶ所あり、環境省の「名水百選」には6ヶ所選ばれています。
新潟県の酒造は89社ありますが、新潟県全土に広がっていて、名水が直接関係しているという訳ではなさそうです。
発酵させる温度・時間が水によって違うため、日本酒に特徴が出てきます。
そもそもの軟水と硬水の違いです。
軟水
- カルシウムやマグネシウムなど硬度成分が少ない
- 比較的長い時間かけて発酵
- 酸は少なめで、なめらかできめの細かい淡麗な風味
硬水
- 酵母の栄養源となるミネラル分が多い
- 比較的発酵時間が短い
- やや酸の多い辛口タイプ
新潟県や秋田県は軟水で、石川県や灘の宮水が硬水ですが、そもそも日本の水自体、海外から見るとほぼほぼ軟水といってもいいほどの差が、海外の硬水とあります。
そんな微妙な差の中で味が変わってくるの、面白いですよね!
日本酒造りは、全国的に機械化が進んでいるため年中を通して行うことが普通なのですが、新潟県は三期醸造しています。
気温の低い冬を中心に酒を造り、春から秋は米を作っています。お酒自体は、貯蔵熟成を経て年間を通して出荷されます。
だからこそ、新潟県は食べる米、酒造米共に出荷量が多いです。酒米生産地は全国2位です。
酒質の変遷
日本全体の変遷として、濃醇甘口➡︎淡麗辛口という傾向が見られます。
産業の変化や時代の変化によって、好まれる味が変わってきたことや、酒米の発展が影響として考えられます。
また、大量生産できるメーカーに負けじと、地方は高級酒にシフトしていった傾向も見られます。
新潟県の出荷量は全国3位(シェア8.1%)で、吟醸酒の国内シェアは1位だそうです。
また、酒のしおりによりますと、新潟県人は、清酒の消費量が日本1位です(笑)
さすがですね。
こんだけ、酒の国であるからこそ、「新潟酒の陣」で2日間で14万人もの集客ができるんですね。納得しました!
今年は行ってみたい。
さいごに
今回は地域性に関してみてきましたが、お酒の造り方も変わらず、本当に繊細なところで独自の風味・味わいを出していることが分かり、尚更職人の技ってすごいなぁと感動しました。
結論からすると、この銘柄は辛い、甘い、淡麗、濃醇といった味の違いは一概には分類することができず、同じ銘柄でも吟醸酒だったり本醸造酒だったりと特定名称酒の違いによっても味が変わってきます。
これは飲んで味わうしかないですね🍶(笑)
途中、歴史に関して人名もだして色々と紹介していただきましたが、今回は割愛させていただきます。
今回もお読みいただきありがとうございます!
みなさんもたくさんの地域の清酒を飲んで味わっていきましょう!
第6回の記事はこちらです。
『全国新酒鑑評会』新潟県の結果について
本日(2019年5月17日)に、「平成30酒造年度全国新酒鑑評会入賞酒」が発表されました。
これは、酒類総合研究所が毎年出しているもので、その年の評価の高い日本酒が分かります。開催概要としても以下の通り記載されております。
平成30酒造年度に製造された清酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質及び製造技術の向上に資するとともに、国民の清酒に対する認識を高めることを目的としています。
現在、全国規模で開催される唯一の清酒鑑評会であり、製造技術と品質の向上に果たす役割は極めて大きいものがあると考えています。
新潟大学で開講されている『日本酒学』の講師の方に、本日発表されるから楽しみにしてなと言われて、初めてこの賞の存在を知った程の未知でしたが、発表されたものを見てみると面白いですね!
今回の出品点数は857点でした。
審査結果
- 入賞酒:416点(成績が優秀と認められた出品酒)
- 金賞酒:237点(入賞酒のうち特に成績が優秀と認められた出品酒)
新潟県の受賞結果
新潟県における受賞結果を見てみます。
入賞32点、金賞15点
以下が、入賞と金賞(☆)のリストです。おめでとうございます!
- 「越乃景虎」諸橋酒造株式会社
- 「お福正宗」お福酒造株式会社
- 「柏露」柏露酒造株式会社
- 「想天坊」河忠酒造株式会社(☆)
- 「雪中梅」株式会社丸山酒造場(☆)
- 「妙高山」妙高酒造株式会社(☆)
- 「君の井」君の井酒造株式会社
- 「越の誉」原酒造株式会社(☆)
- 「長者盛」新潟銘醸株式会社
- 「松乃井」株式会社松乃井酒造場
- 「越路乃紅梅」頚城酒造株式会社(☆)
- 「久保田」朝日酒造株式会社 松籟蔵
- 「久保田」朝日酒造株式会社 朝日蔵(☆)
- 「髙千代」髙千代酒造株式会社(☆)
- 「八海山」八海醸造株式会社
- 「苗場山」苗場酒造株式会社(☆)
- 「越乃寒梅」石本酒造株式会社(☆)
- 「鶴の友」樋木酒造株式会社
- 「越路吹雪」高野酒造株式会社
- 「越乃八豊」株式会社越後酒造場(☆)
- 「越乃梅里 大吟醸」株式会社 DHC酒造
- 「真野鶴」尾畑酒造株式会社(☆)
- 「菊水」菊水酒造株式会社 二王子蔵
- 「王紋」市島酒造株式会社
- 「大洋盛」大洋酒造株式会社
- 「〆張鶴」宮尾酒造株式会社(☆)
- 「越乃雪椿」雪椿酒造株式会社(☆)
- 「萬寿鏡」株式会社マスカガミ
- 「越後桜」越後桜酒造株式会社(☆)
- 「白龍」白龍酒造株式会社
- 「麒麟山」麒麟山酒造株式会社(☆)
- 「伝衛門」株式会社越後伝衛門
全ての結果はこちらです。
全国で見てみても、入賞に関しては全国1位でした!✨
素晴らしい👏
受賞の多かった県を載せておきます。(1位:赤 2位:緑 3位:青)
- 宮城県(入賞:18点 金賞:13点)
- 秋田県(入賞:23点 金賞:18点)
- 山形県(入賞:21点 金賞:13点)
- 福島県(入賞:31点 金賞:22点)
- 新潟県(入賞:32点 金賞:15点)
- 長野県(入賞:26点 金賞:14点)
- 兵庫県(入賞:27点 金賞:16点)
- 広島県(入賞:18点 金賞:8点)
総合的に見るとお隣の福島県が高そう!
やっぱり東北地方や日本海側が美味しい日本酒多そう。
そしてやっぱり兵庫、広島は強いですね!!
新潟県の今後の日本酒の発展を期待しています!
以上、速報レポートでした。
『日本酒学』第4回 ー新潟大学ー
新潟大学で開講されている『日本酒学』の第4回です。
第3回の記事はこちらをご覧ください。
今回のテーマは
『日本酒とは② 〜製造方法の基礎〜』
講師の方は、新潟大学農学部の城斗志夫さんと、新潟県醸造試験場の場長である金桶光起さんです。
目次
まず初めに城さんから導入のお話がありました。
微生物について
食品の加工に使用される微生物として、乳酸菌やビフィズス菌、青カビ、白カビ、納豆菌などがあります。
日本酒では、酵母と麹菌が使われています。
酵母とは?
出芽あるいは分裂により増殖し、生活環の大部分を単細胞で過ごす真菌類の総称
アルコール発酵能が高いという特徴を持つものもいます。餌としてグルコースのような糖質を必要とし、酸素を少なくするとアルコール発酵を起こします。
エネルギーを作っているのですが、その副産物としてエタノールが出てきます。
麹菌とは?
特徴として、自らが増えていくためにデンプンやタンパク質などを分解する酵素を多量に作る力が強いです。
日本の伝統的発酵食品の製造によく利用され、「国菌」として認定されています。
麹菌の中には、アフラトキシンのような毒素を出す有害なものもいます。
ビール発酵やワイン発酵は1種類の微生物のみを利用します。
なぜ日本酒は2種類の微生物を必要とするのでしょうか?
また、日本酒の製造において、麹菌はどんな役割を果たしているのでしょうか。
そんなお話を解明していきましょう!
ということで、ここから金桶さんにバトンパスです。
醸造試験場について
日本で唯一清酒専門の研究機関です。
新潟県の日本酒の品質向上のために大正13年に設立されました。設立89周年。古いですね。
当時、県に設備を建てるだけのお金がなく、酒造組合が設備整備をし、新潟県に寄付したそうです。
当時は酒造りのエリートが集まってきて、日本全国の半分以上の蔵が、新潟から巣立った人が作っていたそうです。新潟ってすごいですね。
特徴として、試験場なのですが、酒蔵と同じように清酒を作って売ることができる本免許を持っています。
本免許持っている試験場は「広島」と「新潟」だけだそうです。広島行ったことがないので行ってみたいです。
やっていること
- 酒米の開発
- 新技術(新潟の気候風土にあった酒造り技術)の開発
- 人材教育
新潟の清酒の約7割ぐらいはここで誕生した越淡麗という酒米を使っています。
お酒そのものの開発もそうですが、酒を醸すステンレスやチタンの研究までも行っています。お酒周りの研究を色々しているんですね。
日本酒は機械で製造されるようになってきていますが、機械で測れないような香りや味を人間は感じ取れるため、人材教育も継続してやっています。味や香り周り、機械だとやっぱりまだ完全再現無理だなってのはなんだか分かります。
また、海外でしっかりとした品質のものをちゃんと売るために、産地判別技術の開発も行なっています。
酒の分類・清酒の定義
これは毎回聞いていたので、もうなんとなく染み込んできました。笑
いつもの内容でしたが、こちらがなかなか分かりやすかったです。
色々と細かく決まっているため、逆に自由度がないそう。
今回も、前回と同じようなキーとなる言葉が出てきました。もう大体マスターしてきましたね。笑
みなさんは説明できるようになりましたか?笑
時間があればしっかりまとめたの書こうと思います。
分からないものがあったら、詳しくは、第2回・第3回の記事に書いてあります。
今回新しく面白いなと思ったのは「醸造アルコール」と「吟醸づくり」です。
醸造アルコール
でんぷん物質や含糖質物を原料として発酵させて蒸留したアルコール
吟醸酒や本醸造酒に使用できる醸造アルコール重量は、白米の重量の10%以下です。
戦時中にお酒を2倍、3倍と薄めていたことがこの技術の進歩に繋がっているそうです。
現在は、技術が高くなっているからこそ、増量のために添加しているわけではなく、むしろ香りや味が良くなるため、添加しているそうです。
「醸造アルコール」と聞くと、なんだかアルコール度数を高めるためだけにただアルコールを追加しているのかな?と思っていましたが、全然違く、むしろ逆でしたね(笑)
吟醸づくり
吟味して醸造すること
なんだか定義が曖昧ですね(笑)
伝統的に、より良く精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、粕の割合を高くして、特有の芳香(吟醸香)を有するように醸造すること
とありますが、簡単にいうと手間暇かけて作ったってことですね。多分(笑)
清酒の製造工程
「一麹、二もと、三造り」
日本酒造りにおける重要な工程を表した言葉です。
歴史としては室町時代に基礎が作られ、徳川時代末にはほぼ完成していました。
その後、明治時代に西洋科学の成果を取り入れて改良し、第二次世界大戦後に生化学、微生物学、化学工業の進歩で飛躍的に発展しました。
それでは細かく見ていきましょう!
第一工程[蒸米製造工程]
この工程では、「玄米」から「蒸米」を作ります。
まず、「玄米」を精米し「白米」を作ります。
摩擦熱で米の水分が抜かれると米が割れてしまいます。そのため、割れないようにゆっくりやります。
ここの良し悪しで味が変わってきます。
洗米が第二の精米工程です。この時米は手で潰せるぐらい、脆くなっています。
その後浸漬をします。この工程は、名前の通りお米に水を吸わせます。1%とか、0.5%単位でやるそうです。吸水率がここで決まります。
大吟醸は35%程の吸収率にするそうです。(この工程に3日ぐらいかかります)
吸収率は今後の工程に大きく影響してきます。
一晩水切をし、翌朝それを蒸します。最後に温度を調整すると「蒸米」の完成です。
精米歩合を低くすると、タンパク質や脂質が減ってくるため、お酒の味が一般的に良くなると言われています。
米が脆いため、機械でやると粉になって流れてしまうため、手作業でやります。
第二工程[麹製造工程]
この工程では、「蒸米」から「麹」を作ります。
簡単に言うと、食べられるようにカビさせる工程です。
麹室と呼ばれる温度湿度を管理できる部屋に入れて、蒸米に麹種を入れカビさせます。この工程には40〜50時間かかります。
種麹を売るような会社も昔はあったそうです。
出来上がった麹を麹室から出して冷却して乾燥させることを出麹といいます。最高品質は42度付近で、12時間程度経過したのちに出麹します。このタイミングも蔵によって違うそうです。
αアミラーゼとグルコアミラーゼがないとブドウ糖ができないため、アルコール発酵ができません。だからこそ、この2つをすごく大切にしていたそうです。
この工程が終わると、日本酒特有の風味が形成されます。
麹の種類
麹にも種類があります。
第三工程[酒母製造工程]
この工程は、酵母の培養工程です。
麹 + 水 + 純粋酵母 + 醸造用乳酸 からなる水麹を仕込んで育成し、酒母を作ります。
酵母の役割
醪を醗酵させるための酵母を培養したもの
酵母(酛ともいう)
糖を醗酵してアルコールを作る
清酒製造は開放醗酵のため、醪の健全性、優良な品質を保つためには酵母の役割が非常に重要になってきます。
この工程で、phを下げて(雑菌の繁殖を防ぐ)「麹」からαアミラーゼとかを水の中に出していきます。育成には、14日間ほどかかり、酵母を何億という数に増やしていきます。
清酒醸造に使用される酵母にはたくさん種類があり、現在使われている有名な酵母は、各々の蔵が発祥となり、自然に作り出した酵母を集めて、増殖させて、全国に配り始めたものが使われています。
清酒の香りと酵母
第四工程[もろみ製造工程]
この工程では、4日間かけて「もろみ」を作ります。
もろみは三段仕込みになっています。
今まで作ってきた 水 + 麹 + 酒母 + 蒸米 を段々と仕込んでいき、「熟成もろみ」を作ります。
- 初添(1日目)全体の1/6を仕込みます
- 踊(2日目)休み
- 仲添(3日目)全体の2/6を仕込みます
- 留添(4日目)残りの3/6を仕込みます
1度に仕込むとダメなんです。
そして最後にもろみ管理をしながら「醸造アルコール」を醗酵させているところに入れると、「熟成もろみ」が完成します。
清酒酵母はエタノールなどのストレスに強いのではないのかと仮定されましたが、実際には実験室酵母より弱いそうです。
もろみ仮定を続けていくと、実験室酵母は防衛本能で、途中からアルコールを出さなくなります。しかし、清酒酵母は限界まで出し続けるため、エタノール生成能が高いです。
第五工程[市販酒製造工程]
この工程では、市販されるお酒を作ります。
この図のような工程です。
上槽でしぼり、おり引きで沈殿させ、それをろ過することで「新酒」が出来上がります。
新酒を、65℃〜70℃程で火入れを行い「原酒」が出来上がります。
原酒は20℃ぐらいで、飲んでみるとピリピリするそうです。
原酒を、白い沈殿を出さないようにおり下げを行い、様々な工程を得て「市販種」が出来上がります。
また、「生酒」好きだなーって思っていたのですが、違いを理解していませんでした。
この図でスーパーとかで市販されている普通の日本酒と他の色々な呼ばれ方をしている日本酒の違いが分かります。
生酒は消費期限近いですがマジでうまいんですよね。。😋
新潟の酒米
新潟の酒米についてです。
五百万石
1982年に「菊水」と「新200号」の交配で完成しました。
味としては、水のような淡麗辛口になるような酒米でした。
越淡麗
新潟だけのお米で大吟醸を作りたいという思いから、1989年に「山田錦」と「五百万石」を交配させ、完成しました。
特徴として、高精白にしても割れにくく、高度な吸水性があるため良い蒸米に仕上げることができます。
そもそも、私たちが食べているお米と酒米の違いについてです。
- 粒が大きい
- 心白がある
この2つが特徴です。
さいごに
今回は一番面白い、「作り方」をしっかりと知ることができました。
今も昔も、作り方は変わらないんですね。酒造見学尚更行きたくなってきました。
だんだんと日本酒に関して詳しくなれている気がします。
今回も読んでいただきありがとうございます!
次回もお楽しみに!
第5回の記事はこちらです。