努力なくして力なし

株式会社Ripariaの代表です。新潟在住の大学院生です。都会と地方をつなぐ会社を作っています。セキュリティやIT企業でのインターンに関する記事が多いです。

NTTCom の NW インターン行ってきました!

 1/20にNTTコミュニケーションズ

「プロのネットワークエンジニアと学ぶ! ISPネットワークのつくりかた」

というインターンシップに参加してきましたのでご報告いたします!

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目次

 

私自身ネットワークの研究室に所属していますが、端末間通信の研究を行なっているので、物理的なルーターを触ったことがないほどの初心者です。こういったL2やL3のことは知ってる内容も多いのですが再確認を含めてメモしたこと書いていきます。

講義ノートのようなレベルの内容となっております。

全部知ってるよという方、ご了承ください。

講義

AS(Autonomous System)

インターネットにおける自律システムのことです。

インターネットに繋がるひとつ(時に複数)のルーティングポリシー配下にあるIPネットワークやルーターの集合のことを言う。

AS番号を入手するのには結構お金がかかるみたい。

Transit

遠いAS同士の通信。

Mbps単価の従量課金。

よくM単価と呼ばれるやつですね。

Peer

近いAS同士の通信。

  • Private Peer:課金なし(専用通信)
  • Public Peer:IX上でのPeer
  • Paid Peer:流れたトラフィックの偏りにより課金

といった種類があります。

IX(Internet eXchange)

インターネット上のプロバイダ(ISP)やインターネットデータセンター(IPC)同士の相互接続。

などがあるみたい。

ルーター

今回使ったルーターはこちら

その他にも、FreeのOSSとして

  • guagga(zebra)
  • VyOS(Vyatta)

などが仮想ルーターとしてあるみたい。無料なので色々といじれそう!

ルーティング

  1. ロンゲストプレフィックスマッチ
  2. アドミニストレーティブディスタンス
  3. メトリック

この順番でルーティングが行われます。

ロンゲストプレフィックスマッチ

もっとも長いプレフィックスを持っている経路が採用される。

名前のままですね笑

アドミニストレーティブディスタンス

ルートの信頼度を値にして表す仕組み。

プロトコル同士の優先順位といったものです。

メトリック

メトリックの値が小さい方でルーティングを行います。

  • RIP:ホップ数
  • OSPF:インターフェースの帯域幅

ルーティングプロトコル

  • IGP(Interior Gateway Protocol):有名なものにOSPF
  • EGP(Exterior Gateway Protocol):有名なものにBGP
OSPF(Open Shortest Path First)

同じAS内のルーティング

リンク状態の交換、リンクのコストによる優先度付け

ネイバー確率

  1. Helloパケット(マルチキャスト)交換
  2. LASを交換
  3. ルーティング

こんな感じで動いているみたいです。

経路情報を交換するネイバーの数を減らすため、DR (Designated Router)代表ルーターとBDR(Backup Designated Router) バックアップ代表ルーターを選んでいるそうです。

エリアの概念

  • シングルエリア:ルーターがエリアの境界になる。
  • マルチエリア:それぞれのエリアで独立にLSDB管理
BGP(Border Gateway Protocol)

パスベクタ型のルーティングプロトコル

AS間で利用するプロトコル。AS番号を元に組織を認識する。

経路情報がどのASを通ってきたのかを情報交換する。

トラフィックの流れは経路広告と逆になる。

  • iBGP(Internal BGP Session)
  • eBGP(External BGP Session)

ハンズオン

今回のハンズオンではこの図のようなネットワークを作成していきました。

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この図は「draw.io」で作成しました。Web上で簡単にフローチャートなどが作れるので便利です!

https://www.draw.io

実習内容

  1. インタフェースの設定
  2. OSPFの設定
  3. Static Routeの設定
  4. VRRPv3の設定
  5. Default Routeの設定
  6. redistributionの設定
  7. eBGPの設定
  8. iBGPの設定
  9. BGPの設定
  10. 外部経路への接続性確認

はい、見ての通り大分内容の濃いものとなっております(笑)

これを午後の4時間半でぶっ続けでやりました!

 

全体の流れを簡単に説明すると、

  1. ISP内部のネットワークの構築
  2. 外部ネットワークとの接続、経路交換の実施

といった感じです。

 

Juniperを使ってて便利だったコマンドは、設定を一覧でみれるコマンドでした。

show configuration interface | display set

もしインタフェースの設定を見たかったらこんな感じです。

パイプ使えるんですね!

感想

普段普通につながっているネットワークも、こんなにもたくさんの設定をしなくてはいけないのかと驚きました。しかも、今回の環境では触るルーターは5つだけ。

いかにネットワークというものは大きいものなんだなと実感出来ました。

コンフィグレーションコマンドなど一つも知らない状況から始めたため、インタフェースの設定にすごい手こずりました。

ただ、そこで触り方を少しは理解することが出来、その後は割とスムーズに進めることが出来ました。

BGPの設定もまた難しいこと。最後の方は写経のようになってしまいました…

無事10項目目の外部経路への接続性確認まですることが出来ました!よかったよかった。

また引き続き勉強しけたらいいなと思いました。(難しくて恐らくやらないと思う。笑)

終わりに 

今回はインターンシップという形でしたが、本当にしっかり細かく教えていただきました。

サポートしてくれる社員の方も本当に多く、学生2人に社員さんが1人がつく感じで教えていただけました。

1日で本当に自分のためになる内容でした。

ありがとうございました。

1日のためだけに交通費も出していただき、おいしいお弁当も出していただき、おいしい懇談会も用意していただき、、!感謝感謝です!!